サニコムシステムの概要と目的
サニコムシステムは、ミクロの敵から空間環境を守り衛生空間を作り出す、力強い清潔空間創出システムです。
 私たちの生活空間には、目に見えない数多くの細菌がいたるところに付着したり浮遊しています。その中には、大腸菌やサルモネラ菌やカビといった、食中毒を起こす危険性のあるものも含まれています。これらの細菌は、ある一定以上の量 を摂取すると、食中毒の危険が高くなります。一般的には、自然の食品には1グラムあたり数万個の細菌が付着していると言われていますが、その中に危険なものがあった場合、条件次第で数時間の間に食中毒を起こす危険な状態になることもあります。
 当社が開発した「クリーンセイバー」は、除菌・消臭用の薬剤を10ミクロンという微細な粒子にすることができます。これは、1.0ccの薬剤を約19億個にも細分化するもので、この粒子が、目に見えない細菌類に対して、大きな効果 を発揮します。これまでの薬剤噴霧装置では、これほどの超微粒子を作り出すことは難しく、ミクロン単位 の細菌に対する除菌効果も、それほど大きくはありませんでした。
 また、薬剤の粒子をきわめて細かくすることにより、部屋の目の届かない隅々まで薬剤が行き渡ることが可能で、除菌漏れや消臭の不十分な状態を起こすことがありません。消臭に関しても、異臭の原因となる腐敗細菌類を除去するわけですから、臭いを元から断つのです。

病原性大腸菌O157の感染者

感染者
入院者
死亡者
1996
10,120
1,810
12
1997
2,261
782
3
1998
2,066
677
4
 使われている薬剤は、水道水の消毒や野菜類の洗浄などにも一般 に使われているもので、毒性は全くなく、口に入れても安全なものです。薬剤の噴霧と聞くと、一般 の殺虫剤や使用量に制限のある農薬などを想像される方も多いでしょうが、そういった「殺虫剤」とは全く異なるもので、安全性についても問題はありません。現に、アメリカではこの薬剤を水道水の消毒に使用しており、また我が国でも、次第にそのすぐれた効果 と安全性が認識されつつあります。

老人施設の室内に置かれたサニコムシステム

 当社は、この安全な薬剤を効果的に利用することにより、空間の安全性・快適性を確保することを目的として、このサニコムシステムを開発いたしました。現在は、フランチャイズ方式により販売を行っております。

日経流通新聞(1998年2月12日)掲載記事

 除臭など環境改善機器メーカーのニッセンは、除菌システム「サニコムシステム」をフランチャイズチェーン(FC)方式で販売を始めた。1昨年夏の病原性大腸菌「O−157」による食中毒が社 会的な問題となったことに注目し、FC化で短期間に全国に普及させることにした。 クリーンセーバーは安定化二酸化塩素を10マイクロメートル(1マイクロメートルは100万分の1メートル) の粒子にして噴霧し、空気中に浮遊している菌を殺す。1台で約100平方メートルの部屋を処理でき、1日30分ほどで菌の約98%を除去する能力を持っている。 FC店加盟店は、機器の取り扱い、薬剤の取り換えなどのため3日間の研修が必要。FC店がレス トランなどにサニコムシステムをリースする場合、壁掛けタイプの設置料金は月額6,000円、薬剤代などが月15,000円。 ニッセンは、FC加盟店に応募する企業として、レストランや食品工場を取引先とする厨房メー カーや設備業者、レンタル業者、ホテルなどの宿泊業、建設関係、薬品・洗剤などの製造販売業者などを想定しているが、特に専門知識は必要なく、新規参入も十分可能だ。FC店は初年度30社、将来は全国に100社程度設ける 計画だ。